【寸評】☞ 時代を切り拓いた一冊。これを教科書に授業したいと思わせる本です!
経済小説とケーススタディの好配合
日本における戦略コンサルの先鋒、BCG
ボストン コンサルティング グループ(BCG)と言えば、マッキンゼー(・アンド・カンパニー)、ベイン(・アンド・カンパニー)と並び称され、“戦略コンサルBIG3”と呼ばれる名門中の名門!!※ちなみに、いずれもアメリカ企業です。
日本においても、経済産業省など国の行政機関や大手日系企業を顧客として抱え、国内でのネームバリューは絶大です。同社の代表的コンセプト“Product Portfolio Management”は決して新しいツールではありませんが、使い勝手の良さがウリでいまでもビジネスの至るところで目にします。
MBAブームの寵児
今回の著者、三枝匡さんは1970年代にBCG日本支社において現地採用された日本人コンサルタントの第一号とのことで、後にスタンフォード大学のMBAも修了しており、“IVY PLUS~BIG3”という本場アメリカのエリートコースの王道を行く日本人の草分け的存在と言えます。
【書籍紹介】戦略プロフェッショナル
さて、そんな三枝さんが手掛けた累計50万部?60万部?と言われる企業再生3部作の第一弾がこの『戦略プロフェッショナル』です。
ちなみに、第二弾『経営パワーの危機』、第三弾『V字回復の経営』とシリーズは続くのですが、私は是非3冊とも通して読むことをお勧めします。
もちろん三枝さんの考え方すべてに共感しているわけではありませんし、手前味噌で鼻につく文章もありますが(いえいえファンですよ💦)やはり端的に言ってしまえば示唆に富んでいてとにかく面白い、自分の経験に照らして腹落ちする内容が多いという点が特に優れていると思います。
ファン以上、信者未満
実はこの企業再生3部作にあまりに感銘を受けた私はその昔、著者が率いる某社に転職しようかと本気で検討したこともあります。が、実際には氏の提唱する「気骨の人事」は疎か、面白味を微塵も感じないつまらない採用プロセスを行っていて幻滅して途中でドロップアウトしました。
その後、日系メーカーのヨーロッパ工場勤務をしていたときも取引がありましたが、同社の仕事の仕方には正直???が多かったですし、前職でも某案件にて法的に対立したことがありましたが、結構なレベルのシニアマネジメントの方の対応がやはり???でした。
素晴らしいロジックをお持ちでさぞ素晴らしい会社が出来上がるだろうと思ったのですが、やはり会社経営(特に組織の醸成)はそんな簡単にはいかないんだと改めて痛感したものです。※ただし一方で、財務業績は申し分ないようなので、くれぐれも誤解なきよう💦
総評
話が脱線してしまいましたが、それはそれ、これはこれ。MBAをやるまでケーススタディが「実際の会社で起きたことを実名や実際の日付、本物のデータを使って分析していく」と知らなかった私は、はじめてのケースをググってそっくりその記事がヒットしたときの衝撃を今も忘れません!
そのレベルのリアリティに2年間どっぷり浸かってしまうと、少々の経済小説では物足りなく感じてしまうものですが、本シリーズはそれを凌ぐ読みごたえのある数少ない“ハイブリッド小説”です!※これはまたとない絶好の教材なので、別途深掘りした「読書会」を企画したいと思います。
戦略プロフェッショナル シェア逆転の企業変革ドラマ【電子書籍】[ 三枝匡 ] 価格:618円 |
[…] いままで経験してきたことがそのまま生かせそうだ!とワクワクする一方、私の座右の書三枝三部作もバッチリ登場して「私が本当にやりたかったことはこういうことなのかも知れない」 […]
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